ドランクドラゴン・塚地武雅(つかじ)さんが演じるのは、しゃべくり漫才のレジェンド・花車当郎(はなぐる・まあたろう)です。
塚地武雅さん自身「芸人冥利につきる役」とおっしゃっています。
当郎は、芸人でありながら役者でもあり、塚地武雅さんと共通点を感じますね。
花車当郎のモデルは誰?
当郎のモデルは、しゃべくり漫才のレジェンドである花菱アチャコさんがモチーフだと言われており、塚地武雅さんは、畏敬の念を抱いたのだそうです。
ですから、、塚地武雅さんは、あくまでも「おちょやん」の登場人物である当郎として、自分らしく演じたいおっしゃっています。
花菱アチャコってどんな人
花菱アチャコさんは戦前~戦後に活躍した漫才師で吉本興業に所属していました。
ラジオ番組の『アチャコ青春手帖』が大ヒットし、その後、おちょやんの主人公・千代のモデルである浪花千栄子さんともラジオ番組で共演し、こちらもヒット。
浪花千栄子さんが、花菱アチャコさんと一緒に仕事を始めたのは戦後からで、戦時中に出会うことになるドラマ・おちょやんとは会うタイミングが違いますね。
浪花千栄子さんは渋谷 天外(一平のモデル)と離婚して、女優の仕事を失うのですが、復活のキッカケになったのは花菱アチャコさんさんとのラジオ番組で共演してからなのです。
朝ドラ・おちょやんでは、花菱アチャコさんとの関係をどう描かれるか楽しみですね!
つかじと花菱アチャコが似てる!?
花菱アチャコさんの当時の写真を見てると、ドランクドラゴン・塚地武雅(つかじ)さんとよく似てるんですよね。すごいキャスティングだと思いました(笑)
塚地さんの方がふっくらしていますが、似てますよね。
花車当郎役の難しさ
当時の言い回しやテンポは、やはり難しいらしく、同じ大阪ことばでもアクセントやイントネーションが今とは違うので、漫才の掛け合いをしていても細かい工夫が必要なようです。
例えば、突っ込むときの言い方も、現代の漫才であれば「ヒキガエルがしゃべるか!」と荒っぽく言うところが、当時だと「ヒキガエルがしゃべるはずあれへんがな!」と丁寧な言い方になるのだそうで…。
「テンポやテンションを再現しつつも、今見ている人たちが楽しめるように、欲張ってどちらも探っていきたい」と塚地武雅さんは話しておられます。
花車当郎の登場シーン
花車当郎のクランクインは、千代とふたりで即興で漫才のように話すシーンの撮影でした。
殺伐とした防空壕の中の空気を和ませるために、当郎がそこで居合わせた千代に話しかけるシーンですが、「この人に話を振ったらおもしろくなるだろうな」という当郎の芸人としての直感が働いたシーンでもあります。
喜劇やお笑いは、戦時下においても人を和ませるのに一役買う職業だということを千代や一平に改めて気づかせる当郎。
塚地武雅さんにとっても感慨深いシーンでしたが、プレッシャーを感じたのだそうです。
しかし杉咲花さんが、読み合わせのときからテンポや間合いなど、どうすればおもしろくなるのか、しっかり感覚をつかんでいたらしく、二人のシーンは、掛け合いが楽しくテンポの良いシーンに仕上がっていました。
花車当郎の役割
当郎は、芝居を辞めてしまった千代を、再び芸能の世界に戻す役割を担っています。
千代が一緒にやりたいと思えるような魅力的な人じゃ
ないといけないですし、ラジオドラマのシーンでは「笑うってええなぁ」と視聴者の方に感じてもらいたいと言う塚地武雅さん。
こんなご時世だからこそ、視聴者におもしろいものを届けたいと強く思っている塚地武雅さんは、こんな役が演じられる機会を待っていたのだそうです。
「当郎」がバズるくらい、全力で臨みたいのだそうですよ。